2013年08月22日

壮大な夢物語。〜「風立ちぬ」〜絵空事。

「風立ちぬ」を見に行ってきましたよ。
あたしとしては、映画館で見る初ジブリ。
(トトロなど他の作品は、ビデオ(古っ)やテレビ放送で見たよ)

感想は・・・
うーん。
ひとことで言うと。

夢。
絵空事。

かな(笑)
(うまい事言った!と思ってる。自分的に)

あたしはまがりなりにもエンジニアのはしくれなので、
そっち(どっち?)ばっか見ちゃって、
うん、かなりバイアスかかった意見になっちゃうので、
その方面の意見は後で書こう。
(ちなみにバイアスは統計用語だよ)

物語としては、よくできていたと思うよ(わ〜、あたし偉そう)。
ジブリとして見るとかそういうのを省けば。
もうちょっと泣かせに来ても良かったかな。

主人公、一生懸命仕事をしました。ロマンチックな結婚もしました。
夢がかなって、悲しい事もありました。
うん。
そうだね。
人生の縮図だ。

ジブリとして見ると、
あたしは、これは、「ジブリのエッセンス」だと思うよ。
ジブリそのもの、宮崎駿さんそのものだと思うよ。
どの作品にも流れている風、風をはらんで飛ぶ。
あたしはあんまり好きじゃないけど。(←わー)
こういう、ひとクセが、人を惹き付けるんじゃないかな、と思うのよ。
風をはらむシーンは、どの作品を見ても素晴らしい。
ちゃんと重さ(重力)が、画面から伝わって来る。
すごいよね。
予告編で流れた、キャプテンハーロックの、CGの、「重さ」の表現がまあ、できてない事・・・
見るに堪えなかったモノに比べるまでもなく。(松本零児は大好きです。CG業界全般がまだ途上なの。計算式が足りないの。)

あとね、「自分のお母さんが嫌い」「母性を憎んでいる」、
それが駿さんの持ち味なんだと思うよ。
今回は、ソレは薄めて来たけど。
ロリコンというのは、元を辿れば、「母が憎い」なんだよ。
(↑わー)
駿さん、今回はがんばりました。けど、その"がんばり"が、ますますソレを裏付ける。
ジブリヒロインとして、言ってはいけない事を言わせた。
みんな「がんばったな!」と感じたと思うよ。でしょ?

テレビで見る限りしか、感じとれないけど、
あと、駿さんより、鈴木さんの方に、より強く感じるのだけど、
この方たちは、まだ人生「悟ってない」。
(悟ってるから偉いとか、そういうのでは無いよ)
表現者なら、発信者なら、自分の芯をしっかりつかんで、その上でメッセージを送ってほしいの。
そういう監督は、多くはないと思うし、まあ、稀なのかもしれないけど。
そこで、その境地に突き抜けられれば、発信者としては百人力だよね。

あたしは、早く、駿さんにそういう境地になってほしいのだ。
(わー、あたし何様。笑)
「おかあさん、ごめんなさい。」と、自分の言葉で、言って欲しいの。
逃げてるよな、いつまで逃げるのかな。
だから、映画のメッセージも、「自分の人生の言い訳」に聞こえちゃうんだよな。
「創造的人生の持ち時間は10年」?
「ああ、もう、みんなの期待に答えられる作品は作れないよ。もう10年とっくに過ぎたし」っていう駿さんの本心の言い訳なの?
そういう穿った聞き方をしてしまう。
「生きねば」?
ポスターにはそう書いてあるけれど、作品のどこから立ち上ってくるのだろう、それは。
感じ取れない。
「一生懸命仕事をしました。男は仕事で愛も表現する。だから家族には今までもしかしたら寂しい思いをさせてきたかもしれないけど、まあ、そういうコトだから。」
ってコト?
すべてのメッセージに、今は共感できないんだよな、あたしは。
駿さんの作品には、そういうのが、チラチラ、チラチラ、見える。
それが逆に、そういうココロを持ってる人を惹きつけるのかもしれない。
変なものの方が、受けがいい、みたいに。
(あー、だから、駿さんは悟ったらいけないのかも。悟ったら、たぶん、やりたい事がなくなっちゃう。)

なんて、何様な事を書いたけど、映画見ながら実際思った事なので、あたしのブログだし、書きます。

工学的な所はね、うん、あたしはあの時代生きてないから、あんなものかしら、とは思ったのだけど、
だけど、やっぱり計算する時は、図面も見なきゃ計算できないよね。
あるべき図面が無いんだよな。しかもあっても図面に寸法線が無いんだよな。
構造的な設計をしているかと思いきや、出てくるセリフは、フタの形状、皿小ネジ、沈頭鋲。
えっ、そこに重きを置くの?とあたしはちょっと引いてしまった。
うーん、航空力学的には重要だったんだろうか。風の抵抗は減るけど。あたしにはわからないな。
もっと派手な設計箇所のセリフが欲しかったな。
なんの計算をしてるかわかんないんだけど、0.75等書いてあるから、馬力別に計算してるのかなとか、
2ぶんの、√0^2 るーと ぜろ にじょう って書いててびっくり とか。
(ゼロじゃなくてシータなのか とか オー なのか とか、
平方根をとるなら二乗しなくてもいいじゃん とか、
二乗平均平方根を書いてる途中なのか とか、いろいろ思った)

トヨタのね、豊田喜一郎さん(と佐吉さん)のね、映画があるんだよ。
「遥かなる走路」というの。1980年の作品だよ。
主演は、当時の市川染五朗、現・松本幸四郎。
DVDが出たから、あたしは、長久手のトヨタ博物館で買ったよ。(たまたま
用事があって近くに行ったから。池袋のアムラックス・トヨタでは、売ってなかった)

その「遥かなる走路」と、この「風立ちぬ」は、そっくりだなーと思ったよ。
まあ、車か飛行機かの違いで、やってる事は、ものづくり だから、
似てて当然なんだけど、ホントにそっくり(笑)。
結核の人は出てこないけど・・・
トヨタの方はね、工学的な場面は、まあいっぱいあるけど、
シリンダーブロックを、試行錯誤で鋳造して失敗続きで、
「油中子(あぶらなかご)」でようやく成功して万歳、みたいに
派手な演出で見ごたえがあったわ。熱そうだったし(笑)

うん、そんな感想でした。


posted by 辰多みか at 23:00 | 機械工学・道具 | 更新情報をチェックする
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