2013年06月13日

噛む犬・噛まれるあたし


小さい頃の思い出で、

"近所の飼い犬におしりを噛まれた"記憶がある。


そんなマンガみたいな、と自分でも実際有った出来事なのか

ちょっと信じられないけど、

それ以来、(うーんと、たぶん5才位でそれ以来)

犬が大の苦手だった。


全部の犬が苦手なのではなくて、

おじいちゃんちの優しい犬とか、

自分のうちで飼った犬とか

それは、まあ大丈夫なんだけど、

とにかく、自分ちの犬も含めて、犬に全く関心が無かった。

よそのうちの犬なんて、かわいいと思った事もなかった。


その反面、猫は大好きで、

道端を歩いているどこかの猫でさえ、光輝くかわいい生物に見えて

自分の中から溢れる愛しさで、狂わんばかりだった。


猫は犬の100倍かわいい、と真剣に思っていた。


結婚してこの家に来て、

この家の人全員が大の猫ぎらいだという事を知った。

親戚も含め。

一軒家に住んだら猫を飼いたいともくろんでいたあたしは、

すっかりあてがはずれてしまった。



十数年、何も飼わずにきたけど、娘が犬を飼いたいといいだした。

この家の人たちは、"犬ならOKだけど面倒はみない"方針なのだ。

娘が面倒をみれるような年頃になってきた時、なんの偶然か、

犬をもらってくる事になった。



あたしは、

「おかあさんは犬が嫌いだから面倒はみないよ」とくぎを刺しておいて、

犬ファミリーのところへ子犬をもらいに、家族みんなで行った。

ただね、猫が飼えないんだから、きっと、あたしは、

「子犬が来たら、猫かわいがりするかもしれない、いや、

かもしれないじゃなくて、きっとする、してしまう」

と、なにか愛が溢れる予感がしていた。

だからもらうのに賛成したのもあるけど。


子犬は…

超かわいかった…

6匹がころんころんとびまわっていた。



今までよそのうちの犬をかわいいと思った事ないのに。

もうもらう気でいたからだろうか。

6ぴきのうち、もらう子はビビビと来たのか、あっという間にきまって、

うちの家族の仲間入りを果たした。



毎日、触った。

さわれるだけさわった。だってさー、さわらずにいられない。

それ以来、成犬になった今でも

毎日触る。おなかをさする。

愛しさが全く変わらない。



柴が入った、背面が黒い雑種犬。

そして、うちのワンコは、

噛み噛み犬だった。



もう、噛む噛む。

でもね、子犬を飼ってはじめて知った事。

(以前うちで飼ってた2匹のワンコは

成犬でうちに来て、噛まなかったから)


噛むのは愛情表現だった。

ボクの方に来て。

ボクを見て。

ボクのおなかをさすって。


手が無いから、

手のかわりに、口でひっぱる。

それが犬の、"噛む"

甘噛み。


あたしは、毎日噛まれるけど、

愛しさがあふれて止まらない。

腕とかアザだらけだけど(血が出るほどは噛まないからキズは無いよ)

かわいくてかわいくてしょうがない。


あの5才のあたしは、なんだったんだろう。

こうして思い出すと、たぶんね、噛まれたのは、本当だ。

記憶の中では、

放し飼いの、白っぽい柴っぽい雑種で、

寄ってきたからあわてて逃げようとしたあたしに

"とびかかって""ガブリとおしりを噛んだ"


でもね、痛さを思い出すと、そうではないんだ。

けがをしなかったから。

実際は、

"ぴょんぴょんとびはねて""おしりを、ちみっと噛んだ"

なの。たぶんね。



それでね、犬はね、あたしに、


「遊んで。触って。もっとこっちに来て。」って、言ってたんだよ。

「大好きだからいっしょに遊ぼう」って、言ってたんだよ。



小さい頃、おしりを噛まれて犬嫌いになったあたしが、

まさか、

毎日、

噛まれるようになるとは、

夢にも思わなかったわ。



うふふ。


posted by 辰多みか at 23:00 | 本当の幸い | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。