2013年06月17日

不思議なお話 猫が姿を変えて帰ってきた


うちの飼いネコの中であたしが一番好きだった、黒猫の「むーにん」は、

お母さんがシャム猫で、

とてもとても、と・て・も 気性の荒いオス猫だった。


中学の同級生の、地元でも有名な商店のあととり息子さん宅で

生まれた猫だった。


今、あたしは、その地元から遠く離れた地にいるけれど、

その商店の店舗が、今住んでる地にもあるよ。

そこの前を通るたび、「むーにん」を思い出すのだ。


母がシャムなのに、真黒猫が生まれたのは、まあ、予期せぬできごとらしかったけど。

(だから雑種)


シャムが気性が荒いのか、今まで飼った猫(日本猫)とは、まるで違う、

プライドと筋肉隆々な体と、ケンカで失った片目で、戦国武将みたいだったよ。


でもね、大好きだったんだ。

ある朝、「外に出たいよ」と、ドアの前でいつものように鳴くので、

ドアを開けてあげたんだ。

だけど、そこから一歩も外へ出ない。

あたしの足に何度もすり寄って鳴くばかり。

「どうしたの?」と訊いても、鳴くばかり。

その間、何分間か、ドアを手でおさえていたけど、

きゅうに、ふっ っと 意を決したみたいな顔になって、

外に出て行った。


それが「むーにん」を見た最後なの。

あたしが19才の時。



何日も帰ってこなくて、探し回ったけど、みつからなかった。

何度も夢に見てさびしかった。

半年くらいたったある夜、

ドアの前で「開けて」と鳴く猫がいるの。


むーにんの声じゃなかったけど、急いで開けたの。


そこにいたのは、白に黒いブチの、見たことない日本猫。

黒ブチは、「にゃー」と言いながら、入ってきた。

びっくりしたけど、家族みんな、

「帰ってきた…」みたいになって、おなかすいたでしょう、と、

ごはんをあげた。

いつもうちは、白いごはんに、ちくわを噛んでやるか、ツナ缶をまぜてやってたから、

覚えてないけどそんなごはんをあげたんだよね、きっと。

そして、猫は帰らず、あたしと一緒にふとんに入って寝た。


次の朝、ごはんを食べて、ドアの前で「にゃー(開けて)」と言うので

開けてやると、出ていき、そして二度と来る事がなかったの。

近所でも見かける事はなかったの。


不思議だったけど、家族みんな、変に納得していた。

帰ってきたんだ…と思っていた。


それからまた半年後の夜、ドアの前で「にゃー(開けて)」と鳴く猫がいる。

急いで開けたよ。そこにいたのはまだ幼さが残るしましま猫だった。

猫は、走りこむように玄関に入ってきた。


また、なんのためらいもなく、えさをやり、

しばらく家の中にいたけど、しましま猫は、一緒には寝ずに、

帰って行った。


また、帰ってきた…と思った。

体を借りて、帰ってきたんだな、と思った。

そして思ったのは、猫にもお彼岸(お盆)があるんだな〜ということ。

2度だけで、それから猫がやって来ることは、なかった。


思い起こすと不思議だけど、

あたしたちは、帰ってきてくれただけで、嬉しかったな。


posted by 辰多みか at 23:01 | 不思議な話・過去・前世 | 更新情報をチェックする
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