2013年12月18日

もしも銀行帰りにひったくりにあったら。

昨日、銀行に行って、お年玉用の新札を両替して、
帰りぎわ、うっかりしてしまい、お金の入った封筒を、
手に持ったまま、店から出たんだ。
そこは信金なので、この時期でもぜんぜん人がいなかったんだけど。

外の風にあたったとたん、ハッ!とした。

なんであたしは、お金をものすごくわかりやすい形で持って歩いてんだろう。

これ、ばったり出会った人が、出来心でひったくっても、おかしくないわ。
出来心じゃなくて、もしかしたら、出入り口に潜んでいるかもしれないし。
年末のこの時期だしね。
うわわーと思って、急いでバッグに封筒をしまった。

けど…
その場面を想像してみる。

あたしの手に持ってる封筒をひったくって、知らない
おじいさん(ごめん、おじいさん限定設定)が、こっちを見ながら
後ずさって逃げようとしている。
こちらが何か言えば怒りだしそうな、でもアワアワした雰囲気だ。

あたしは、
「待って!!」と、大声で言う。
おじいさんは、あたしの大声に一瞬ひるんで、
こちらをちょっと見ながら足を止める。
足がてんでバラバラで今にもつまずいてひっくり返りそうだ。
おじいさんは口から心臓が出そうな顔をしている。
あ、あたしは演劇をやってたから、出そうと思えばものすごい
大きい声が出るんだよ。(みんなにうるさがられたよ)

あたしはさらに続ける。
「待って、お願い、それは姪と甥に渡すお年玉だから!
それは返して。こっちのお金と交換して!」
あたしはそう言いながら、おじいさんににじり寄る。
財布から、お金を出して、渡そうと思う。
たぶん千円札で3枚あれば、ラッキーと、あたしは思うだろう。
一万円だったら、しょうがない、と思うだろう。
その時点で、千円札がたくさんあればあたしはラッキーで、
一万円札しかなければ、ちょっとアンラッキーだ。
お札がなんにもなければ、その封筒を取り戻すのは、あきらめるだろう。

あたしはずっとしゃべり続けながら、
お金を出しておじいさんに渡そうとする。
「どうなさったんですか。年末だから大変なんですか。
これで暖かいものでも食べてください。」

そして、あっけにとられているおじいさんの手から封筒をつかんで、
そして、財布から出したお金を握らせる。
三千円か一万円。
あたしはその時点で、さっと後ろに退くのだ。

あとはどうするか…
警察には行かない。
銀行には…注意喚起はしにいくかもしれない、けど、その時点では、
たぶんまっすぐ家に帰る。

あたしは、思った。
3万円くらいまでなら、たぶん、出せる。
だから、そのまま封筒を取られても、まあ、許容範囲だ。
自分の趣味に使うか、お賽銭で奉納するか、
それか、なにかのイベントの寄付にするか。
そのくらい出してもいいよって常に思ってる額までならば、出してもかまわない。
年末、
お金がなくて、
やりきれない気持ちをかかえている、
見知らぬ
おじいさんに、
出してもいいと、思ったのだ。

そしてその続きも想像する。
おじいさんは、
三千円を握りしめ…
そのままうつむいて、
走ってあたしの元から去る。
あたしが見えなくなったら、
とぼとぼ歩く。
うつむいて。
何分か歩く。
逃げればいいのに逃げない。
歩く。
その足で、交番に行く。

だったらいいな、と、あたしは思う。
その人を捕まえてほしいんじゃなくて、
自分の「やらかした事」に、気付くのだ。
その時、「至福」というギフトをもらえる人もいる。
それは、その時々の、人によって違うタイミングがあるから、
全員がそうなるとは限らない。
でも、そうなったらいいな、と、あたしは、思うんだ。
放り出して、信じる。
そのためだったら、あたしは出してもかまわない。
お金という形をしている愛を。


posted by 辰多みか at 11:30 | お金持ちになる方法 | 更新情報をチェックする
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